第142回講演会

 

時間について

 

  • 開催: 2018年5月26日(土) 10:00~13:00
  • 講師: 占部 浩一

 

 

 

今回の講義は非常に難解であった。

時間の流れの内の一瞬の「時」とは、幅を持つ原初的時刻の幅を狭めて理想化したもので幅を持たないと言う。そして幅を持たない一瞬の時には、事象は存在し得ないという。 これは、幾何学で「点」は大きさを持たない想像の概念であることと、一脈通じていそうでもある。

 

ギリシャの哲人ゼノンは、瞬間的時間という概念を使って、「飛ぶ矢は止まっている」というパラドックスをつくった。運動しているかどうかは、ある幅の時間、観測しないと決定できないのだが、一瞬の状況で決定できるかのように話を作ったので、今日に至るまで問題を解決できない人が多かった。

また、 数学の定理を発見した場合、発見したという行為には何年と時間のラベルが貼れるが、定理(例えば3角形の2辺の和は他の1辺より長い)に時間のラベルは貼れない。そのように時間に関係のない無時間の事象もある。

また、時間について真剣に考える国際学会があるというから、世間は広い(日本にも学会はあるとか)。

 

今日の講義は難解ではあったが、ギリシャの哲人たちと「悠久の時」について語り合えたようで、今後、世情の喧騒に惑わされることなく人生を考える上で、何かきっかけを与えられたような、そんな予感のする講義であった。

 

 

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