第32回講演会


開催: 2009年1月17日 14:00~17:00
講師: 橋本 壽之


第32回マイスターネット講演は、平成21年1月17日に行われた。

普段、皆さんが職場や家庭で、「誰かに何か」を依頼するとき、相手は快く引き受けてくれますか?
また、期待通りのことをしてくれますか?自分の意図したことがきちんと相手に伝わり、期待した成果が得られるように仕事を頼むということは意外に難しいものです。そしてこれもリーダーシップの一つの側面なのです。それではどうしたら良いのでしょうか。

これまでのリーダーシップ講座は、講義形式であったが、今回は趣向を変えて講師が独自に編み出したオリジナルなリーダーシップ研修ゲーム「どっちリーダー」を行い、終始活発な討議となり盛り上がった。


<ゲームを開発した背景・目的>
職場での仕事が肉体労働から知識労働に変わり、またボランティア活動が活発になるに従い、上司部下の関係は大きく変わり、同僚という対等の関係へと変化してきた。かっての上司と部下の関係は、対等なパートナーへと移りつつある。そして、これまでの命令と服従では通用しなくなり、リーダーはパートナーとして部下の理解を求めなければならなくなってきた(ドラッカー「チェンジ・リーダーの条件」)。

このような背景のもとに、リーダーはどのように振る舞えば、部下にきちんと仕事をやってもらえるかをゲームを通して体得して貰った。
このゲームでは、次のことが定量的に表示可能となる。

  • リーダーが部下に与えた指示は、どの程度受け入れられたか
  • 部下が作成した成果物は、どの程度リーダーシップに認められたか
  • リーダーおよび部下が出したアイデアは、相手からどの程度評価され受け入れられたか
  • 部下役が作成した成果物に対するリーダーの合否判定は、どの程度適切だったか


<ゲームの実施結果>
テーマは、参加者の希望で「本NPOの会員を1年で2倍にする計画の立案」に決定した。3人を1チームとして、各チーム互選でリーダーを決定した。

  • 選任されたリーダーの一人は初参加で、本NPOの状況を全く知らない若者(大手フイルム会社勤務で、社内コンサルタント業務を担当)が初対面の部下を相手にしたが、リーダーシップを十分発揮できた。「私は事情を何も知りませんから教えて下さい。」という言葉で始まると、部下は安心して口がなめらかになり、意見の吸い上げが活発になった。リーダーにとって、「知らないことは」は時には、有効な武器になり得ることが明らかに表れた。
  • リーダーが与える指示が細かくなれば成る程、部下から否定される確率は高くなる傾向が得られた。
  • 部下から否定されずに、しかも自由な発想を引き出すには、リーダーは極力大局的な観点から指示を与えることが有効(麻生総理は、リーダーシップを発揮しようと自分で細かいことまで決めてしまい、皆の賛同を得られなくなるという傾向があるのでは?)。
  • 部下が作成した成果物に対するリーダーの合否判定の適切さについて。あらかじめ用意したゲームのルールを逸脱し、合否判定段階でブレインストーミングに走ってしまったため、適切さの評価ができなくなってしまった。

<振り返り>

  • リーダーシップのスキル・アップの訓練には効果があることが分かったが、ゲームで得られた数値をもってリーダーシップの発揮度と解釈するには無理がある。あくまでも、目安と捉えるべきである。
  • ゲーム開始前に、プレイした結果は定量的に表示されるなど、全体的なゲームの構成についてもっと丁寧な説明を加える必要があった

 

 

 

講師創案の新ゲーム。講師も出来栄えが気になります ゲームに熱中して議論百出 リーダーシップに詳しい新参加者も入ってパチリ