マイスターネット

「眠れる知財」を掘り起こすNPO法人

 

第42回講演会


開催: 2009年12月19日 15:00~18:00
講師: 橋本 壽之


第42回のNPOマイスターネット例会の報告です。

講演について、活発な討議が行われた。
なぜ、自然や芸術に接する価値があるのか
幼い頃から、自然や芸術の美、神秘に親しく接して育つと、感性がより細やかに研ぎ澄まされるに違いない。すると、物事を観察したり考察するときには、より細部の働きまで緻密に観察したり、想像をたくましくすることが可能になる。このことは、凡人が見逃すような発明・発見を可能にするのではないか、と考えられる。逆に、下村脩さんが言うように、TVなどのバーチャルな映像ばかり見て育つと、感性が鈍くなり、自然界の神秘を見ても感動することなく、ましてやそれを解き明かそうなどという感性は得られなくなるに違いない。このような主張は、自然科学者を中心にした主張であるが、ノーベル平和賞や経済賞の受賞者についてはどうであろうか。平和賞は多分に政治的配慮がなされるようなので、自然科学分野と同次元では論じられないのではないか。また、経済賞の伝記は少なく断言は出来ないが、サミュエルソン等は理論的な美しさの重要性を強調している点で自然科学者との共通認識を示している。

ノーベル賞と国民生活
ノーベル賞受賞は、受賞者一人の出来事であり、国民生活には果たして影響があるのであろうか。ノーベル賞の受賞は、世界の頂点を極めたことが世界的に評価されたことであり、関連する裾野の広さが学問、教育、産業、経済などの発展につながり、国民生活に大きな影響を及ぼす。ノーベル賞受賞の発表の翌日、研究室に出勤した野依良治・名大教授は学生達の熱烈な祝福を受けて、こう喜んだ。「無関心、無感動と言われてきた若い人達が、私の受賞という出来事を前に素直に感動している。これが一番印象深かった。感性を失っていない。この感動を大切にしてもらいたいと思う」。このように、若者の「無関心、無感動」を、好奇心と創造の感動にかきたてる効果は顕著である。
また、ノーベル賞を受賞するには、教育、文化、経済といった社会的ポテンシャルがある程度の高さを維持していることが求められる。また逆に、受賞という現象は、その受賞対象となった研究成果が関連技術のレベルを向上するという直接効果を生むのみならず、研究仲間、一般青少年の勉強・研究の意欲を向上し、研究以外の分野においても高い可能性に挑戦し社会を活性化しようとする気風を生む起爆剤となり、社会の文化的裾野を底上げする間接効果をも生む。

中国や韓国の動き
これまでのところ、両国のノーベル賞受賞の実績はないものの(中国の受賞者3人はいずれも、米国で研究)、両国民の意識は日本よりずっと高い。益川さんが韓国に招かれて講演したら、聴衆から「どうしたら、ノーベル賞」を取れるかと質問された。「直ぐに取れるものではない、研究しても成果が評価されるには30年位の年数がかかる」と益川さんは答えた。中国訪問したオバマ大統領も同様の質問を受けた際には、彼は「私にはわからない」と答えた由。

日本の今後について
日本はこれまで、米国に大略4万人の留学生を出してきたが、このところ3万人に減った。理由は、勉強の大変な米国を避け、易しく留学生活を楽しめる米国以外に分散しただけで、留学生の総数が減ったわけではない。ところが、韓国からの米国留学生は既に5万人を超える勢いである。米国で博士をとったアジア人の統計を見ると、圧倒的に中国が多く、次は台湾、韓国などが続き、日本はかなり少ない。
これまでは、アジアでは圧倒的に一番であった日本だが、このままの状態が続くと早晩日本はアジアでも低位に甘んじる時代が来るに違いない。
「坂の上の雲」のTVを見て感じたことだが、戦争を称賛するわけでは決してないものの、国が危ないときには立ち上がる気概が男子には欲しい。ところが現実には、男子は草食系化し全く頼りない。これに反して、女子は勝間和代さんのような肉食系活動家が沢山出てきた。
もし、ノーベル賞級の研究者を育てようとしたら、幼い頃から、自然や芸術の美、神秘に親しく接して育て感性を磨くところから始めるとすると、研究成果を出すまでに30年、その成果が評価されて受賞するまでに更に30年、合計60年先のことであり、相当長期的展望に立たなければならない。

 

    講演会レジメ

皆さん、講師の力作資料を見ています 講師を囲んで 講演会後、忘年会を行いました

 

News Letter

文教大学講演会

NPOマイスターネットでは、大学とのコラボを目指していますが、過日、文教大学からリーダーシップに関する講演依頼がありましたので、下記の通り、同大学の情報学部の大学生を相手に講演しました。

 

テーマ:ソーシャル・マーケティング、大学から社会へ
~問われるリーダーシップとは~

日時:平成24年12月10日(月)13:20-14:50

場所:文教大学湘南校舎(茅ヶ崎)

レジメ:こちらです

 

講演後、何人かの学生から活発な質問があり、学生の関心の高さを実感しました。

今後も、このような大学とのコラボの機会を設けていきたいと思います。

講演会「リーダーシップ入門」

本NPO理事長の橋本氏が精力的に講演会を行っている。

去る11月18日にイーテクノ株式会社で企業向けリーダーシップ講演会を行い、コミュニケーションの重要性とリーダーシップのあり方について説いた。

講演内容はこちらです。

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講演会 「創造的な生き方の発見」

本NPO理事長の橋本氏が、7月29日に京橋会館で開かれた講演会で、「創造的な生き方の発見」という講演を行った。

「人間は本来80歳~90歳まで創造的な仕事をできるが、日本では制度がそれを阻んでいる。皆、それぞれテーマを見つけて頑張ろう」という主旨の講演でした。

講演内容はこちらです。news_4_1

マイスターネット5周年記念集を発行

マイスターネット設立から昨年末で5年を経過したのを記念して、その間の活動をまとめた「マイスターネット5年間の歩み」というパンフレットが5月に作成された。

 講演やワークショップなど60回を越す活動が題目と簡単な内容で紹介され、何枚かの写真で、雰囲気もうかがうことができる。

  

インドネシアから  頑張れえええええ 日本!

アイコア社の日本語指導をした時のフェルディカさんから東日本大震災の復興激励のメールが、3月末に届きました。

私はインドネシア語の勉強をお休みしていますが、「楽しいインドネシア語」の講座の皆さんに資料としてお渡しました。そしたら石橋さんが訳をしてくれたので、一緒にご紹介します。

インドネシア人の優しさ、彼の真摯な気持ちが伝わってきますね。                         (赤井記) 

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