第132回講演会

 

若者に伝えたい和道

 

  • 開催: 2017年8月19日 15:00~18:00
  • 講師: 南 忠

 

 

 

技術者として経営者として、「和道」を実践してきた講師による迫力のある講演であった。

  • 和」とは、決して皆と仲良くすることではない。「君子は和して同ぜず、 小人は同じて和せず(論語)」と言われるように、「和」は適当に妥協して仲良くする「同」とは本質的に異なり、「協力して、役に立つための道具」である。
  • そして、「和力」と「和略」を用いて、身近なところから「互恵関係」を築き、全体に及ぼす「秩序づくり」をすることである。
  • 日本で和道が生まれた背景として、日本は島国で限られた閉鎖空間のため、戦ったり負けたりしても結局は共存して「和」せざるを得ないことに気づいたことが考えられる。海外でも、3つの民族が互いに争った結果、争うことの無意味さに気づいて「和」を尊ぶようになった事例もあるようである。
  • 覇道のもとになっている一つ、「利己心」を脱するには、善いことをして快い、と感じる「ボランティア」などは効果的である。(一般的には、幼児期の経験から善いことをするには苦痛が伴い、逆に悪いことをすると快感を覚える)。
  • 汚染物質を垂れ流して環境問題が深刻化すると、地球は有限閉鎖空間であることに気づき皆で協力するようになる。これは和道の実践に他ならない。
  • 海外に和道を広めるには、単に外国語に翻訳するだけでは効果が期待できない。先ず、 彼らに理解してもらい、彼らの発想に基づいて彼らの言葉で説明してもらうのが良いだろう。
  • 和道を会得するには、覇道に価値を見出している限りは難しく、徹底的に戦い合いその結果、勝ってもいつかは相手に滅ぼされる勝敗の繰返しをすることの無価値、虚しさに目覚めてはじめて可能になるのではなかろうか。安易な妥協、皆と仲良くする「同」は、志を達成するために互恵関係を築く「和」の理解に誤解を与える要因と言える。

 レジメ