第136回講演会
- 開催: 2017年12月16日(土) 14:00~17:00
- 講師: 山本 利昭
日本経済が置かれた難しい局面を、各種統計データを駆使し、客観的に解説した、説得性のある迫真の講演であった。日本経済の先行き不安に対して、参加者からは、思わずため息が漏れる一幕もあった。
日本経済の構造上の問題として、下記が挙げられた。
- 電子機器の国際競争力低下に伴う輸出激減
- 中国の巨大国家資本主義による敗退
- 輸出を牽引する自動車産業の先行き不安(EVへの対応遅れ)
- 製造コストを削減するための非正規労働者の増加
- 45歳以上の非正規は年とともに増加
- 非正規労働者の所得は、正規労働者の半分しかない
- 貧困層の増加
対策案
- 新技術(新素材、ロボット、新エネルギー、ソフト)の開発
- 農業漁業の自給率向上
- 「同一労働同一賃金」実現に向けた雇用政策の抜本的見直し
- ベンチャー育成(決断できる経営者、経営支援)
等々あるが、これを実現するには、政府の強い覚悟と官民の強力な連携が必要だ。
来年以降も取り組まなければならない、重要なテーマが提起された。
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