第174回講演会
- 日時 2021年4月17日(土) 14:00~17:00
- 場所 テレビ会議
- 講師 占部 浩一
新型コロナの流行でフェイクニュースが絶えず、第4波が明白なのに、まだ緊急事態ではないと言い、ワクチンは確保していると繰り返す。今回の講演は「何がフェイクか」を知る時宜を得た講演であった。
しかし綿密な考証を経たこの講演を聴くと、それを短縮して簡潔な報告に纏めること自体、新たなフェイクではないかと思ってしまう。是非原文のレジメで、この報告がどれだけフェイクかを確かめていただきたい。
- フェイクの定義例:ニュース報道の体裁で拡散される、虚偽の、しばしば煽情的な内容の情報(コリンズ辞書)
- 国際政治でもフェイクはよく使われ、ロシアなどは国家組織で行ったりしている。
- 日本でのフェイクニュース例:大本営発表、原発の安全神話、安倍政権の誤答弁他
- フェイクに対しては、ファクトチェックが重要であるが、簡単な作業ではなく、時間もかかるので、時遅しでフェイクはなくならない。
- 日本にもNPOファクト・イニシアティブ(FIJ) などがあり、ガイドラインの整備や啓発事業を行っている。
- 拡散されやすい偽ニュースは、受け手の思い込みや偏見・道徳感情に合致するニュースである。
- 噂の公式「噂の流布量=話題の重要さ×状況の曖昧さ」からすると、状況が明確なら噂は拡散しない。
- フェイクを見分け発信しないためには、言葉の定義と5W1Hを明確にする。逆に主語が不明確な文章は疑い、何を書いていないかに着目することが重要。