第179回講演会
- 日時 2021年9月18日(土) 14:00~17:00
- 場所 藤沢市市民活動推進センター
- 講師 原 弘之輔
明治維新から第2次世界大戦後までの日本の政治や社会の出来事を辿り、今後の日本の進むべき方向を提言する意欲的な講演であった。
- 日本人の特性がよく表れれているとして、ノモンハン事件が取り上げられた。
ノモンハン事件は、1939年(昭和14年)5月、中国東北部当時の満州とモンゴルの国境地域で起こった日本軍(関東軍)とソ連軍との国境をめぐる衝突事件で、日本軍は壊滅的打撃を受けた。ソ連軍は機械化された軍備だったが、日本は三八銃を用いる等装備は不十分で精神主義で戦った。 - 石橋湛山の「小日本主義」-戦前「大日本主義」を批判した外交思想。
満韓放棄論とも言われた。 - 幕僚統帥権-天皇は大元帥陛下として政府と軍隊両方の長を勤めた。
軍隊の力が圧倒的に強かった。 - 明治維新後の社会、風俗の主な出来事が挙げられた。
明治16年 鹿鳴館ファッション-西欧化文明を目指すスタート。
明治34年 シンガーミシン-洋装化進む。
大正3年三越デパート開業-店員は和装。
大正12年白木屋デパート開業-店員は洋装。
大正14年ドレスメーカー女学院開校-洋装大衆化。
昭和16年モンペ姿簡単服。
昭和22年ニュールック-ディオール旋風。
昭和28年電化元年-アメリカ型電化文化。
昭和34年 皇太子と美智子妃のご成婚-カラーテレビ。 - 映像の紹介。
・贅沢は敵だ ・一割貯蓄、90点生活 ・モンペ、防空頭巾 ・麦と兵隊
・疎開生活 ・学徒出陣 ・戦後の給食風景 ・神武景気の集団就職
・電化製品の三種の神器、・陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地の三島由紀夫 - まとめ。 ノモンハン事件から見た日本人の特性は、底知れぬ無責任、参謀が無責任体質、厳罰に処することをしない。
以上のような大失敗を将来の教訓にするためには、失敗からしっかり学ぶこと。
日本の組織は勝利病に罹ってしまい、何も学んでいない。
必要なことは、リーダーがその責任を議論し、反省を活かすこと。
これからの日本は、原風景、自然を守り、「足るをもって知る」ことが肝要だ。
講師の最近大切に思う歌は、
「いずくえか帰る日のちかきここちして この世のものの懐かしい」 与謝野晶子
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