第21回講演会


開催: 2007年11月24日 16:00~18:00
講師: 原 弘之輔



70年代に数年間にわたり、香水の本場フランスの「キャロン」の工場で香水作りの実習を経験してきた香水のプロから、香水のお話を伺う機会に恵まれた。いくつかのサンプルと、フランスから持ち帰った香水専門書を交えての、薀蓄ある香水談義であった。

  • 香水は第4のファッションと言われるほど、フランスでは重要視されている(1位:着物、2位:メーキャップ、3位:ヘアースタイル)。
    一方、日本にも古来「香道」があったし、「移り香」と言ったりして、香りには結構繊細であったはずであるが、現代では日本人とフランス人では考えは大きく異なるようである。
  • 日本における化粧品に占める香水の割合は3%で、フランスの25%に比べ非常に低い。
    最近、日本女性の香りへの関心は低いが、その原因は香りをちっとも評価しない日本人男性にある。そのため、香水をプレゼントされても箪笥に眠っているケースが多い。
  • 日本人は、有名ブランド品をプレゼントするが、本来男性は女性の好みを知ってその香水をプレゼントするもの。フランスの習慣は、一つの自分にあった香りをずーと使い続けるのが普通で、やたらに変えたりしない。

  • 日本人は自分の持つ匂いは石鹸で洗い落とすが、フランス人から見ると個性が無く、面白みが無い。フランス人は、自分の持つ匂いを大事にしてそれを香水で引き立たせようとする。これが個性である。
  • 香水の製品寿命は長く、新商品は20~30年に1度しか現れない。
  • 香りは下から上に立ち上がるので、スカートの裾とか下の方につけるのが良い。体では、血管が見える温度の高い部位につけるのが良い。耳は温度が低いので、香水を付ける場所としては適切でないとのこと。
  • 香水の香りの立ち方は、香水をつけた(英語ではwearという)あとの時間経過によって以下のように分類される。
    top note(上立ち)=30分:体臭と香水のミックス
    middle note(中立ち)=120分
    last note(残り香)=5~6時間:すれ違ってほのかに匂う、その人独自の匂いに定着する。
    オーデコロンは、30分で香りが無くなるtop node型の香水である。
  • 調香師(ちょうこうし、フランス語ではnez ネー 鼻)は、200から300の匂いを嗅ぎ分ける人で、社長より高い給料をもらう。昔は、ネーは永年一つの企業に属したが、最近では待遇を求めて頻繁に移り変わる人もいるそうである。
  • 日本のブランド資生堂、カネボウは、中国、インドネシアなどアジアでも有名である。
  • 近年、フランスワインは新興国の攻勢を受け劣勢であるが、香水の世界ではフランスは依然世界の頂点に立つ。その理由は、ワインより奥が深いからではなかろうか。

 

 


講演会レジメ

    レジメ
    投稿記事「あなたの個性にあう香りを見つけましょう」
    投稿記事「香水は妖精の息吹」

香水を前に熱弁をふるう講師 香水の香りに包まれて、幸せそうな女性陣 参加者全員でパチリ