第30回講演会


開催: 2008年11月15日 17:00~19:00
講師: 原 弘之輔


鐘紡でフランスからの香水輸入で永くフランスに滞在し、ファッションに造詣の深いファッション・マイスターの原さんの講義が行われた。
リモージュ焼きという深い青紫色をした陶磁器をテーブルにならべ、香水をスプレーして、美の雰囲気作りをする、ファッションマイスターならではの臨場感あふれる講義であった。

<講演概要>

  • 「ベルエポック」: シルエットの時代
    19世紀末の享楽的雰囲気が漂うデカダンムードを変えたのは1889年(明治23年)のパリ万博であった。生活様式が近代化し女性がコルセットから解放されて活動的になってきた時代である。
    これを切り開いたのがポールポアレであり、スリムなシルエットで、機能的でエレガントなスタイルを生み出した。

  • 「ニュールック」登場: ラインの時代
    第2次世界大戦の荒廃を吹き飛ばすように、1947年(昭和22年)にクリスチャン・ディオールのニュー・ルックが登場した。
    ロマンチックなシルエットから、体の線と幾何学的ラインを生かし、実用的機能的なラインの時代に入ったのである。

  • 「プレタ」全盛: ルック氾濫時代
    1965年(昭和40年)にアンドレ、クレージュの「ミニスカート」が登場。
    ファッションは若者主体のカジュアル化が進み、物質万能から人間らしさ・自然回帰の時代に進んでいく。


国にはその国の文化があるように、個人にもその個人ならではのファッションがある。フランス人は、ファッションの中心にあって、単に金をかけて飾り立てるファッションではなく、人間性を尊重し、安価な衣服をうまくコーディネイトし、小さなアクセントを付け加えることによって、センスの良さを発揮するスタイルを創り上げてきた。

「パリ・コレ」ファッション界のトップだけでなく、一般大衆にまで浸透しているファッションとその生活スタイルは非常に意味深い話であったし、また講師の原さんのスタイルそのものがパリで磨かれたファッションの本質を体現していたと言える。

 

    講演会レジメ

さすがファッションリーダ。アクセントの付け方が違います ファッション雑誌に見入る参加者達 ファッションは時代を映して変わります