第173回講演会
- 日時 2021年3月20日(土) 14:00~17:00
- 場所 テレビ会議
- 講師 橋本 壽之
<講演概要>
地球の歴史を振り返ると、地球はこれまで幾度となく大災害を経験してきたが、その都度地球に住む生物は大進化を遂げてきた。
では、今回の コロナ禍で、果たして我々は進化出来るのであろうか、皆と考えたいと思います。
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第12回講演会
開催: 2007年2月24日 15:00~19:00
講師: 大纏 トシ子
主婦の目から見たインドネシア生活体験発表であり、普段知られない実情を知ることができた。異国における日本人離れした講師の活動を目の当たりにする、大変有意義な発表だった。 詳しい内容はレジメに譲ることにして、特に印象深かったことをピックアップする。
- オランダの植民地から独立
インドネシアは長期に亘りオランダの植民地であったが、1942年日本軍の侵攻によりオランダの植民地支配は瓦解した。日本軍は、オランダ政権によって投獄されていたインドネシア独立運動の指導者であるスカルノ、ハッタ達を獄中から救出し、独立戦士を養成させ、高度の軍事教育を施した。1945年日本が降伏すると、独立派は8月17日に独立宣言を行うが、再植民地化を狙い舞い戻ったオランダ軍とインドネシア独立戦争となった。残留日本軍人も加わって独立に貢献した。 1949年12月のハーグ円卓会議でオランダは正式にインドネシア独立を承認した。戦時中の日本軍の侵攻によりオランダ軍はさしたる抵抗もなく退却したために、インドネシア人にはそれほど被害もなく、むしろ日本がインドネシア独立を推進したように思う人も多く、他の侵略国とは違ってインドネシア人は日本人に対して概して好意的であり、親日家も大変多い。
- 国際レート急変の体験
1979年12月には、1ドルが約3,000ルピアだったが、1ヵ月後には5倍の15,000ルピアにルピアは暴落した。その理由は、国際的にインドネシアの経済力評価が下がったためで、ドルとの比較で貨幣価値が下がっただけの話。現地のルピアベースの物価は何も変わらなかったので、一般国民の実生活にはそれほど変化は起こらなかった。ただし、給料がドルベースで支払われた人にとっては、実質5倍の収入になった。国際為替レートと国内物価との関係事例として、大変興味深い話だ。
- 利子
金融不安が起こると、銀行はバタバタと倒産した。ルピアをかき集めるため、銀行は利子を引き上げ、一時は最高年63%(6.3%ではない、なんとその十倍)になったこともある。年63%の利子とは夢のような話であるが、経済情勢が不安なときに銀行に預けて銀行が倒産したら大変だという心理が働き、なかなか預ける気持ちになれなかった。このようなときには、普段からつきあいのある信頼がおける華僑のアドバイスは大変有力であった。現行の利子は経済が安定するとともに変動し、昨年秋までは9.5%、今は7.5%で、日本とは比較にならぬほど高い。 300万円ほど貯金すると、利子だけでメイドが3人雇える。
- 華僑
団結が強くお互いに助け合う。結婚式はキリスト教、葬式は仏教という人が多く日本に似ている。銀行にお金を預けるよりも土地など不動産をより信頼しており、投資の対象にしている。結婚式では身内の親族は新婦に24金の贈り物をする慣わし。経済力が無い人には身内のものが立て替えているのを良く見かける。本国(福建省が多い)の親族との結びつきが強く、往復が盛ん。相続税はただのため、財産はそのまま子孫に引き継がれる。
- 賄賂
正規の手続きでは処理が進まないことが多い。鼻薬をかがせるといっぺんに解決する。この使い方は華僑は実にうまい。
- 子弟の教育
校長経験者のアドバイザーから、海外赴任する母親に注意されたことは示唆的である。「海外に出かけるときには、子供が日本語を忘れることを心配し、帰国してからは折角海外で習得した外国語を忘れることを心配する。お母さんたちは、今ある現実にどう向き合うべきか、もっとポジティブに考えて下さい。」講師が3回目に赴任したスマトラのアサハンダム建設の居住区には学校がなく、講師は長女を小学校5年生~中学1年まで、次女を小学校3年~小学校5年まで、海外振興財団による通信教育を中心に毎日勉強のスケジュールを立て、記録をとり一人で教育した。また夏休みなどにはメダン日本人学校の先生方に補修授業など協力を頂いた。帰国後は、無事日本の教育にもなじみ、二人とも立派に大学を卒業した。
- インドネシアに住む多くの日本人
日本人会や日本人学校などでは色々行事も多く結構忙しいと聞いており、あまり時間的に余裕もなく、また言葉の問題もあるようで、外国人との付き合いは少ないようである。講師が住むバトゥ―市は、標高900m、1年を通じて朝晩は20度前後、日中は24-25度で大変過ごしやすく、ヨーロッパから来た人達に好評な素晴らしい避暑地であるが、日本人は知らない人が多く、バカンスには殆どバリ島で過ごす人が多い。講師は現在もインドネシアと日本を半年ずつ暮らしている。バトゥー市への訪問を招待され、一同大喜び。近いうちに、マイスターネット会員のバトゥー市訪問が実現する可能性も。
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講師のお話に聞き入る参加者 | 講演が終わり、主婦気分で、ほっと一息 |